元教師による支援局[保護者向け]思春期の親子関係

2016.07.30

夏休みになり、教師も子どもたちもほっとしている頃ではないでしょうか。

この長期休暇をどのように過ごすか、計画を立てている子どもたちも多いと思います。
保護者の方々にとっては、家庭で過ごす時間が長くなるので、嬉しい反面、大変だと感じることがあるかもしれません。

夏休み後に、親子関係がうまくいかなくなった、ある男子生徒のお話です。

小学校から中3の7月頃までは真面目な生活態度で、勉強もよくできる生徒でした。

夏休み中に、友人たちと遊びに出かけ、夕方の門限(6時)を守れないことが数回あり、その度に母親は注意していました。

あるとき、外出中に友人関係でのトラブルがあり、夏休み明けに事件が発覚。

教師たちがそれぞれの生徒たちに事情を聞くなど指導しましたが、彼の母親にも学校に来ていただき、話をしました。

彼の母親は真面目で几帳面、子育てにも自信をもっているように感じました。

手帳にメモを執りながら、その日の行動を何時何分まで分刻みに正確に伝えてくれる方でしたので、事件以降は今まで以上に彼の行動と時間に対して厳しくなったようでした。

次第に彼の行動が変わってきました。

それまでは親の言うことをよく聞く、いわゆる「いい子ちゃん」だったのが、親への反抗が始まったのです。

自分を信じてくれず、自分の行動を監視するような親への反抗心であり、親の言いなりににはなりたくない、と初めて考えたのかもしれません。

反抗は思春期の特徴の一つですが、彼は周囲との関わりの中で少しずつ成長し、自我に目覚めたのか、今までの生き方や親との関係に疑問をもったのだと思います。

学校生活は、特に問題はなかったものの、勉強に身が入らなくなり、家庭のことでいつもイライラしているようでした。

父親は仕事で不在がちなので、いつも一緒にいる母親に暴言を吐いたり、暴力を振るったりする事もあり、関係はこじれていったのです。

何度も母親と子どもとの話し合いの場をもちましたが、中3の進路を決める大切な時期になっても、わだかまりは残りました。

両者とも互いのことを思い合っているのに、うまくいかないことがあるのです。

進路先は、家を出て職人になりたいという彼の希望を優先し、両親は今後の生き方を見守っていこうということで落ち着きました。

結局は住み込みで就職できる所を選び、卒業していきました。

とにかく家を出て自立したいという彼と、子どもの親離れを受け止めようとする母親は、ある意味、それぞれが成長したようにも感じました。

夏休みは、開放的で気持ちも緩みがちです。

ネット社会でもあり、交友関係も心配は尽きません。

思春期は難しい年頃で接し方に苦労しますが、「ダメなことはダメ。」、

でも「何があっても、見守る」愛情があれば乗り越えられると思います。

畑千栄子160729

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