交流分析

交流分析とは、カナダ出身の精神科医のエリック・バーンによって提唱されたパーソナリティ理論です。
個人が成長し変化するためのシステマティックな心理療法です。
交流分析は、次の4つの分析から成り立っています。

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(1)脚本分析
人は、人生を1つのドラマとしてとらえ、自分に対する人生の脚本を書くとし、その脚本を「人生脚本」と呼びます。
人生脚本は、幼少時に両親の影響を受けて作られた生き方で7歳までに無意識につくられます。
交流分析では、人生脚本の中で主人公を演じている自分に気づくことができれば、新たな人生脚本を書くことができるとし、これを「人生脚本の再決断」と言います。
「人は変わりたいときに、変わりたいように、変わりたいペースで変わっていける」という考えのものです。


(2)構造分析
交流分析では、人間は、親(P)成人(A)子ども(C)の3つの自我状態から成り立っていると考えます。
自我状態は、感情・思考・行動が関連した一連のセットになっているもので、その時の状況や対人関係、自分の役割などにより、人はそれらの自我状態を使い分けています。
また、親(P)、成人(A)、子ども(C)の3つの自我状態を更に次の5つに細分化できるとしています。

CP:支配的な親・批判的な親
NP:養育的な親
A:現実検討ができる成人
FC:自由な子ども
AC:順応した子ども

これらの5つ機能のうち、自分はどの機能のエネルギーが強い、または弱いかをみるものが、「エゴグラム」です。
エゴグラムは、交流分析を活用した性格分析法で、これを用いて客観的な視点で自己理解をすることができます。
自分の5つの機能間のエネルギー配分を変えていくことで、自分を変えていくことができます。

(3)交流分析交流パターン分析やりとり分析
人と人との間で交流が行われているときは、親(P)、成人(A)、子ども(C)のいずれかの立場からいずれかの立場へ働きかけているというものです。
また、その交流は3つに分けられます。

■相補的交流
自分が相手に期待していた反応がその通り相手から返ってくるというスムーズなやりとりであり、P⇔P・A⇔A・C⇔C・P⇔C・A⇔Cのように、並行的なコミュニケーションが行われます。

例)P⇔Pの場合
「今、Bさんは忙しいそうだから手伝ってあげた方がいいのではないでしょうか?」
「そうですね、一緒に手伝ってあげましょう。」

■交差的交流
「P→C – P→C」や「A→A – P→C」のように、自分が発信した交流に対して期待外れの反応が返ってくるというものです。
このようなやりとりが行われていると、人間関係においてストレスを感じやすくなります。

例)「C→P – C→P」の場合
「私は今日忙しいので、この仕事を代りにやっておいて下さい。」
「私だって今日は忙しくて疲れてるので、自分の仕事以外は無理です。」

■裏面的交流
相手に向けた表面的なメッセージと同時に裏の隠されたメッセージを送るというものです。

例)A→A(P→C)
「昨日の会議の資料が見当たらないです」
「おかしいですね、いつものファイルに保管しているはずですが」
(『ちゃんと探してないだけなんじゃないの』)

(4)ゲーム分析
交流分析において、3つのどれかの役割(迫害者、救済者、犠牲者)演じ、対人トラブルを引き起こすコミュニケーションを「ゲーム」と呼びます。

ゲームの代表例を3つご紹介します。
キック・ミー
救済者を演じ、相手から怒られることで自分の存在感を得ようとします。
かまってほしいという気持ちがあります。

はい・でもゲーム
最初は愚か者を演じ相手からのアドバイスを待ちますが、「はいわかりました。でも〜」と言いながら迫害者に変わり、相手の無力さを証明しようとします。
相手は、最初は救済者なのですが、「はい、でも」といわれることにより、「じゃ、こうしてみたら」ゲームをすることになります。

愚か者
自己否定感が強い人が行うゲームで、救済者を演じ、自分のバカさ加減を証明しようとします。
現実に直面している問題と向き合うことを避けようとするものです。

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