それ、あなたのせいじゃない──心が軽くなる『認知のリセット』術

はじめに:6月下旬、心が重くなる理由

6月下旬。雨が続き、空はどんより。湿度が高く、外に出るのもおっくうになるこの季節。
「なんとなく調子が出ない」「やる気がわかない」「自分がダメな人間に思えてくる」──そんな声が増える時期でもあります。

こうした気分の落ち込みは、決してあなたの弱さや怠け心ではありません。実は、脳と心の「認知のクセ」が関係していることが多いのです。

本記事では、心理学の視点から「認知のリセット」という考え方をご紹介し、梅雨時のメンタル不調を乗り越えるヒントをお届けします。

休息

1.「認知」とは何か? メンタルに与える影響とは

「認知」とは、物事の受け取り方・考え方・解釈のクセのことを指します。

たとえば、以下のような思考はすべて「認知のパターン」です:

  • うまくいかないのは自分のせい

  • 一度失敗したら終わり

  • 他人に迷惑をかけるくらいなら我慢した方がいい

このような“極端な認知”を持っていると、現実以上に物事をネガティブに受け取りやすくなり、自分で自分を追い込んでしまうことにつながります。
特に、天候が不安定な6月や、疲れがたまりやすい年度前半の終盤には、こうした「思考のゆがみ」が表面化しやすくなるのです。

2.心を苦しめる「自動思考」の正体

日常の中で私たちは、瞬間的に「こうだ」と思い込むことがあります。これを心理学では「自動思考」と呼びます。

たとえば、上司に少しきつく言われただけで、

  • 「嫌われたかもしれない」

  • 「評価が下がった」

  • 「私は社会人として失格だ」

などと感じたことはないでしょうか?

このような自動的なマイナス思考が蓄積されると、やがて「自分はダメな人間だ」「どんなに頑張っても報われない」といった強固な信念へとつながっていきます。

3.認知のリセットとは?──思考を「整える」技術

では、どうすればこのような思考の悪循環から抜け出せるのでしょうか?

その鍵となるのが「認知のリセット」です。

「認知のリセット」とは

自動的に湧いてくるネガティブな思考(自動思考)を一度立ち止まって見直し、より現実的・柔軟な捉え方に切り替えるプロセス

これは単なるポジティブ思考ではありません。「根拠のない前向きさ」ではなく、「事実に基づく冷静な認識」を取り戻すことが目的です。

向き合う

4.実践! 認知をリセットする3ステップ

ステップ①:気持ちをキャッチする

まず、「今どんな感情があるか」を丁寧に観察します。
例:モヤモヤする/腹が立つ/涙が出そう/不安

ステップ②:その裏にある「自動思考」を言語化する

次に、感情の裏にある考え(自動思考)を探ります。
例:「また怒られるかもしれない」「努力しても無駄なんだ」

ステップ③:それは“事実”か? “思い込み”か? を検討する

最後に、その思考が現実と一致しているか、別の解釈があるかを見直します。
例:

  • 「また怒られるかもしれない」→ 実際に怒られたわけではない

  • 「努力しても無駄」→ 成果が出るまでに時間がかかることもある

このように、思考を“現実ベース”に修正することで、過度な不安や自己否定から距離を置くことができます。

自己肯定感

5.うまくできないときは?「書く」ことで整理する

心が苦しいときに「考え方を変えよう」と言われても難しい場合があります。

そんなときは、頭の中をノートに書き出すだけでも効果があります。

おすすめの書き方:

  • 今日あった嫌なこと(事実)

  • それについて自分が感じたこと(感情)

  • そのとき浮かんだ考え(自動思考)

  • その考えの根拠/反証

  • 別の見方をするとどうなるか(再構成)

書き出すことで、思考と感情を分けて見ることができるようになり、客観性が生まれます。

6.こんな思考に注意! 認知のゆがみ10パターン

心理学では、「認知の歪み(ゆがみ)」には典型的なパターンがあるとされています。
以下のような思考が多い場合は注意が必要です。

認知の歪みの種類 具体例
白黒思考 一度ミスしたら全部ダメ
過度の一般化 あの人に嫌われた=みんなに嫌われている
心の読みすぎ あの人はきっと私を見下している
拡大解釈・過小評価 小さなミスを重大な失敗だと感じる
感情的決めつけ 不安だからうまくいかないはずだ
「すべき」思考 ○○すべき、××してはいけない
レッテル貼り 私は無能だ/どうせ人に嫌われる
個人化 家族が機嫌が悪いのは私のせいだ
ポジティブなことの否定 褒められても「お世辞でしょ」と思う
破滅的思考 このまま何もかもダメになる

7.まとめ:心が疲れたら「考え方の棚卸し」を

心が疲れているとき、必要なのは「もっと頑張ること」ではありません。

むしろ、「頑張らなければならない」と思い込んでいる自分の認知に気づくことが、第一歩になります。

6月のような気圧も気分も不安定な季節には、「自分を責めるクセ」に気づき、それを少しだけゆるめることで、心に余裕が生まれます。

リラックス

◉ 最後に:認知のリセットは誰にでもできる「心の筋トレ」

認知のリセットは、一度で劇的に効果が出る魔法ではありません。
しかし、毎日少しずつ意識することで、「落ち込みにくい心の土台」が育っていきます。

「それ、あなたのせいじゃない」という言葉を、ぜひ心の引き出しにしまっておいてください。
責める前に、疑うべきは「考え方のクセ」です。


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