スキーマの種類とは
― 早期不適応的スキーマの全体構造と心理的特徴 ―
定義
スキーマの種類とは、幼少期の経験によって形成される「早期不適応的スキーマ」を分類したものであり、自己や他者、世界に対する認知・感情・行動のパターンとして心理に持続的な影響を与える。
スキーマ療法では、人の心理的な問題の背景にある「スキーマ(早期不適応的スキーマ)」を体系的に分類しています。
スキーマとは
自分
他者
世界
に対する基本的な捉え方であり、長期にわたって思考・感情・行動に影響を与えます。
本記事では、スキーマ療法で用いられる代表的なスキーマを、構造的に整理して解説します。
スキーマの全体構造
スキーマは一般的に
5つの領域(ドメイン)と18のスキーマ
に分類されます。
5つの領域
① 分離と拒絶
② 自律性とパフォーマンスの障害
③ 他者への過度な配慮
④ 過剰な警戒と抑制
⑤ 限界の欠如
この分類は、人の心理的な問題のパターンを理解する上で重要な枠組みです。
① 分離と拒絶の領域
この領域は
「人との関係における安心感の欠如」
に関係します。
見捨てられスキーマ
人は自分から離れていくという感覚
特徴
・関係が不安定に感じる
・過度に不安になる
不信・虐待スキーマ
人は自分を傷つけるという前提
特徴
・他人を信用できない
・警戒が強い
情緒的剥奪スキーマ
自分は満たされないという感覚
特徴
・理解されない感覚
・孤独感
欠陥・恥スキーマ
自分には欠陥があるという認識
特徴
・自己否定
・他人に見せられない感覚
社会的孤立スキーマ
自分はどこにも属していないという感覚
特徴
・孤立感
・疎外感
② 自律性とパフォーマンスの障害
この領域は「自分で生きる力への不安」に関係します。
依存・無能スキーマ
自分では何もできないという感覚
特徴
・他人に頼る
・決断できない
危害・疾病への脆弱性スキーマ
常に危険があるという認識
特徴
・過度な不安
・健康や事故への恐れ
未熟・未発達スキーマ
自分は一人前ではないという感覚
特徴
・自立できない
・成長への不安
失敗スキーマ
自分は成功できないという信念
特徴
・挑戦回避
・自己評価の低さ
③ 他者への過度な配慮
この領域は「自分より他者を優先する傾向」に関係します。
服従スキーマ
自分の意思を抑えて他人に従う
特徴
・自己主張ができない
・対立を避ける
自己犠牲スキーマ
他人のために自分を犠牲にする
特徴
・過度な配慮
・疲労感
承認・賞賛希求スキーマ
他人からの評価を過度に求める
特徴
・評価依存
・他人の目を気にする
④ 過剰な警戒と抑制
この領域は「感情や行動の抑制」に関係します。
否定・悲観スキーマ
物事を悪い方向に考える傾向
特徴
・悲観的思考
・不安の持続
感情抑制スキーマ
感情を表現しない
特徴
・感情を出さない
・内面に溜め込む
厳格・過剰基準スキーマ
完璧を求める傾向
特徴
・自己要求が高い
・ミスを許せない
罰スキーマ
ミスは罰せられるべきという考え
特徴
・自分や他人に厳しい
・罪悪感が強い
⑤ 限界の欠如
この領域は「自己コントロールの難しさ」に関係します。
特権・誇大性スキーマ
自分は特別であるという認識
特徴
・ルールを軽視
・他者への配慮不足
自己統制・自律の欠如スキーマ
衝動のコントロールが難しい
特徴
・我慢できない
・計画性が低い
スキーマの理解が重要な理由
スキーマは単なる思考ではなく
思考
感情
行動
の土台として働きます。
そのため
・同じ問題を繰り返す
・感情が強く反応する
・行動がパターン化する
といった現象の背景になります。
認知行動療法との関係
認知行動療法では
・現在の思考
・現在の行動
に焦点を当てます。
一方、スキーマ療法では
その思考を生み出している構造に着目します。
つまり
認知行動療法
=表層
スキーマ療法
=深層
という関係です。
心理カウンセリングでの活用
スキーマの理解は心理カウンセリングにおいて重要です。
特に
・長期的な問題
・繰り返される人間関係
・自己評価の問題
において役立ちます。
まとめ
スキーマの種類は、5つの領域と18のスキーマに分類されます。
これらは
自分
他者
世界
に対する基本的な捉え方として、心理に長期的な影響を与えます。
スキーマを理解することで
・思考の背景を理解できる
・感情の原因を整理できる
・行動のパターンに気づける
といった心理的理解が深まります。
心理学を深く理解するためには、スキーマの種類と構造を体系的に把握することが重要です。
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